
「空き家 所有者 悩み」って、どういうことやろ
誰も住んでいない家を抱えている。でも、だからといってすぐに何か行動できるわけでもない。そんな気持ち、ありませんか。
たとえば、親の家を相続したけど、今は誰も住んでいない。放っておくと気にはなるけど、どうすればいいか分からないまま時間だけが過ぎていく。そんな状態に、ちょっと心当たりがある人もいるかもしれません。
窓を開ければ空気は動くけど、家具の配置や残されたカレンダーだけが、時間を止めたまま。
ほんまは、何か動かしたい。でも、決め手が見つからない。そんな気持ち、わかります。
使ってなくても、空き家には税金がかかります
まず知っておきたいのが、誰も住んでいない空き家にも、しっかり固定資産税がかかるということ。
しかも、屋根が壊れてきたり、草木が伸び放題になってたりすると「特定空き家」に指定されて、税額がグンと上がることも。
つまり「置いておくだけ」でも、お金がかかる。そのうえ、近隣に迷惑をかける可能性があるとしたら──悩むのも当然です。
「売る・貸す・解体」……決めきれないままの気持ち
- 売りたいけど、思い出がありすぎて手放せない。
- 貸したいけど、修理や手続きが面倒。
- 解体? それこそお金がかかる。
正解がひとつあるわけやないから、どう選べばいいか迷ってしまう。
これって、サッカーのポジション選びにちょっと似てる。点を取りにいく(売る)か、守りを固める(そのままキープ)か。
どっちがいいかじゃなく、どれが今の自分にフィットするか──そんな視点でもいいのかもしれません。
家の「価値」って、お金だけじゃ測れない
不動産の価値を考えるとき、駅からの距離や築年数、そういう数字に目がいきがちです。
でもその家で育った人にとっては、
台所の隅っこに残った引っかきキズ
おばあちゃんの漬物が並んでた棚
夏休みに聞こえてたセミの声
そういうものも全部ひっくるめて「価値」やと思うんです。
そやからこそ、動くのに慎重になる。でも、時間が経つともっと動きづらくなる。そのジレンマが、空き家問題の難しさかもしれません。
小さくていい、動いてみることから
いきなり売る、貸す、じゃなくてもいい。
掃除だけでもしてみる
草むしりに行くついでに、近所の人と話す
役所のパンフレットをもらってくる
「何かをする」というより、「向き合う」。
家に背中を向けてたのを、ちょっとだけ正面から見てみる。
それだけでも、気持ちは少し変わると思います。
灯りを戻すという考え方
空き家って、たしかに「誰も住んでいない場所」なんですけど、 私は「灯りが消えている状態」やと思ってて。
誰かがまた、その灯りをともす──自分でもいいし、家族でも、未来の誰かでも。
そんなふうに思えたら、空き家と向き合う時間も、少しあたたかくなるかもしれません。
大事なのは、「どうするか」じゃなくて、「どう思ってるか」。
気持ちが動き出したとき、自然と選択肢も見えてくるんやろな、って思います。