京都の空き家物件とリアルな現場レポ

空き家を活かしたい。でも、どう動けばいいかが見えにくい

2025年5月20日

「空き家 活用 方法」って、思ってる以上にグラデーションがある

空き家を使って何かやってみたい──そう考える人、実際に増えてきてる気がしています。

たとえば、カフェにするとか、シェアハウスにするとか。最近やと、地域にひらかれたこども食堂とか、学びの場にしたいって話も聞きます。

でも、いざ「じゃあやってみよう」となると、立ち止まってしまうことも多い。

  1. お金ってどれくらいかかるんやろ?
  2. 手続きって複雑なんちゃう?
  3. 本当に人が来るのかな……

頭の中ではワクワクしてる。でも現実はなかなか動かん。これって、ちょっとだけ重たいドリブルになってる感じに似てるなと思います。

空き家を使った事業って、収益だけが目的ちゃうと思う

利益を出すっていうのももちろん大事です。けど、それ以上に「この場所に誰かが集まる意味」みたいなものを感じられるかどうか。

たとえば、空き家を改装して地域の人がフラッと立ち寄れるスペースをつくった人がいて。その人、「稼げてるか?」って聞かれたら、即答できへんって笑ってはったけど、「でも、毎日顔を見る人が増えたのがいちばんの財産かもしれません」って言うてたんです。

なんかそれ、めっちゃいいなと思って。

空き家って、単なる建物やなくて、場をつくる素材なんやろなって思わされました。

民泊や賃貸、ほんまにニーズあるん?

これもよく聞かれる疑問です。

たとえば京都やと、インバウンドも少しずつ戻ってきてるし、地域によってはまだまだ宿泊ニーズはある。

でも、どこでもできるわけじゃなくて、

法律の縛り(用途地域や条例)

近隣との関係性

管理の手間

こういう現実的な壁もあって。

だから、いきなり全力投球じゃなくて、まずはお試しで貸してみるとか、週末だけ開けるとか、そういう小さな一歩から始めるのが合ってる人も多いかもしれません。

リノベにいくらかけるか?より、どんな状態で「使うか」

これ、工事現場でもよくある話なんですけど、「全部きれいにしてから使いたい」と思うと、見積もりもどんどん上がっていきます。

でも、実際には「そこそこきれいで、使いながら整える」っていう選択肢もあるんですよね。

全部仕上げてから開けるより、未完成のままオープンした方が、意外と人が関わりやすかったりもする。

たとえば、壁のペンキ塗りを来た人と一緒にやってみるとか。それって空間が「みんなのもの」になる感じがして、結果的に愛される場所になったりするんです。

不安や壁はある。でも、全部がリスクなわけではない

何か始めようとしたときに、「失敗したらどうしよう」っていう声は、どうしても出てきます。

けど、それはやっぱり「本気で向き合おうとしてるからこそ出る不安」やと思ってて。

試合前に緊張するのと同じように、それだけ思いがあるってことかもしれません。

それに、始めてからしか見えてこない景色もあります。

どこまで準備しても、たぶん「完璧なスタート」はないから。逆に言えば、「スタートしてから整える」っていう考え方も、十分ありやと思っています。

最後に──空き家は、可能性の余白みたいなもんやと思う

空き家って聞くと、「持て余してるもの」とか、「誰もいない寂しい場所」っていう印象を持つ人も多いかもしれません。

でも、その空間に「何を起こすか」は、自分次第なんですよね。

何をしてもいいからこそ、最初の一歩が難しい。けど、それって裏返せば「どこからでも始められる」ってことかもしれへん。

私が見てきた限りでは、「やってよかった」と言う人の多くは、「全部整ってから」ではなく、「途中から関わった人」やったりします。

空き家の活用って、実は「人と場所の関係をもう一回つくること」かもしれません。

そう思うと、難しそうに見えてた一歩も、ちょっと軽くなる気がしてます。

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