京都の空き家事情と制度解説

【2026年最新】京都の空き家税(非居住住宅利活用促進税)はいくら?負担を減らす対策と補助金活用

2026年4月13日

先日、現場の打ち合わせを終えて事務所に戻る途中、クライアントから一本電話が来ました。

「穴澤さん、京都って空き家税ができたって本当ですか?うちの実家、ずっと空けたままで…もう税金がすごいことになるんかなと思って」

この手の問い合わせ、ここ最近かなり増えてきています。

結論から言うと、「空き家税」は本当に存在して、京都市では2026年度から本格的な課税が始まっています。ただ、「どんな家でも一律にバンバン課税される」というわけではなく、対象や金額には細かい条件があります。

今日は、京都市の空き家税(正式名称:非居住住宅利活用促進税)の仕組みを整理したうえで、「税負担を減らすための具体的な対策」と「使える補助金」までまとめてお伝えします。「うちも対象になるのかな」と不安な方に、少しでも見通しが持てるような内容にしていきます。

📋 この記事でわかること

  • 京都市の「空き家税(非居住住宅利活用促進税)」の仕組みと対象条件
  • 実際にいくらかかるのか、計算例つきで解説
  • 税負担を回避・軽減するための3つの対策
  • 京都市の補助金を活用して改修費用を抑える方法
  • 費用をかけずに「現状貸し」で収益化する方法

京都市で導入された「空き家税(非居住住宅利活用促進税)」とは?

まず、制度の概要から整理します。

京都市が導入した「非居住住宅利活用促進税」は、居住の用に供されていない住宅(空き家・別荘・セカンドハウスなど)に対して課税する、いわゆる「空き家税」です。

全国的に見ても、この種の独自課税は非常に珍しい。京都市が先行して動いているのは、それだけ市内の空き家問題が深刻だということでもあります。

📌 制度のポイント(ざっくり整理)

  • 正式名称:非居住住宅利活用促進税
  • 対象:京都市内に所在する「居住の用に供されていない住宅」
  • 課税主体:京都市(国税・府税とは別)
  • 2026年度より本格課税スタート
  • 課税標準:固定資産税評価額をもとに算出

ただし、「すべての空き家に課税される」というわけではありません。いくつかの非課税・免除条件があるので、まずここを確認することが大事です。

課税対象となる空き家の基準

空き家税の対象となるのは、大まかに言うと「使われていない住宅」です。ただし、次のケースは課税対象から外れる場合があります。

✅ 課税対象外(非課税・軽減)になり得るケース

  • ☑ 賃貸・売却のために市場に出している物件(一定の条件を満たす場合)
  • ☑ 改修工事中の物件
  • ☑ 相続後の一定期間(手続き中の猶予が認められる場合)
  • ☑ 災害・その他やむを得ない事情がある場合
  • ☑ 固定資産税評価額が低い場合(課税標準が低額の物件)

逆に言うと、「ただ放置しているだけ」の状態が最も課税されやすい。何らかのアクションを取ることが、税負担を軽減する一番の方法です。

詳細な条件については京都市の窓口や、税理士・不動産の専門家に確認することをおすすめします。制度の細部は変更されることもあるので、最新情報は必ず公式窓口でご確認ください。

実際にいくらかかる?計算のイメージ

「で、実際いくら払うことになるの?」というのが、一番気になるところだと思います。

空き家税の税額は、固定資産税評価額 × 税率で計算されます。税率は建物の状態や用途によって変わりますが、おおよその目安として確認しておきましょう。

💰 課税イメージの例(あくまで目安)

ケース 固定資産税評価額(目安) 空き家税の年額(目安)
築30年・中古戸建(30〜40㎡) 約300〜500万円 約3〜8万円前後
築20年・町家(50〜70㎡) 約500〜900万円 約8〜15万円前後
築10年以内・比較的新しい物件 約1,000万円以上 約15万円〜
※上記はあくまでイメージです。実際の税額は物件の状態・用途・適用条件によって異なります。必ず京都市または専門家にご確認ください。

これに加えて、もともとかかっている固定資産税・都市計画税もあります。空き家のために年間で数十万円の税負担が生じるケースも、決して珍しくありません。

「税金のために、お金が出ていくだけ」という状況が続くのは、精神的にもきつい。だからこそ、「何かアクションを取る」ことに意味があります。

税負担を回避・軽減するための3つの対策

では、具体的にどう動けばいいか。私が現場で見てきた中で、実際に機能している対策を3つ挙げます。

対策① 売却・賃貸に出して「市場へ流通させる」

最もシンプルで確実な方法です。

空き家税の課税対象から外れる条件のひとつが、「賃貸・売却のために市場に出している状態」です。不動産会社に仲介依頼をする、空き家バンクに登録する、民間マッチングサービスに掲載するなど、「誰かに使ってもらおうとしている状態」にすることが、まず第一歩。

ただし、「登録しただけで何年も放置」という状況は、条件を満たさないと判断される可能性もあります。実際に動きのある状態を維持することが大切です。

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対策② 京都市の補助金を活用して改修する

「売るにも貸すにも、建物の状態が悪くて…」という場合、改修費用がネックになることがあります。そこで使えるのが、京都市が用意している各種補助金・助成制度です。

京都市の主な補助金・助成制度

🏠 活用できる主な補助金(2026年時点)

制度名 内容・対象 補助額(目安)
京町家改修補助金 京町家(伝統的木造住宅)の保全・活用のための改修工事 工事費の一部(上限あり)
空き家活用補助金 空き家を賃貸・売却・活用するための改修費用の一部を補助 工事費の一定割合
耐震改修補助 旧耐震基準(1981年以前)の建物の耐震工事費を補助 最大100〜200万円程度
解体補助金 危険空き家・老朽建物の解体費用の一部を補助 解体費の一定割合
※補助額・条件は年度により変更される場合があります。最新情報は京都市住宅政策課または各区役所でご確認ください。

これらの補助金、知っている人と知らない人では、改修コストが数十万〜百万円単位で変わってくることがあります。「使える制度があるかもしれない」という前提で動くかどうかが、結果的に大きな差になります。

補助金活用の実例:仏光寺東町・約170㎡の町家の場合

実際に私が関わった事例をひとつ紹介します。
中京区・仏光寺東町にある約170㎡の大きな町家。所有者の方は、「大きすぎて一棟で貸すのは難しい。でも改修するお金もない」という状況でした。

最初は「ゼネコンからマンション建て替えのプランを提案された」という話もありました。でも、建て替えには費用もかかるし、歴史ある建物を壊してしまうことへの迷いもある。

そこで私たちが提案したのが、「区分テナント」という活用方法でした。

🏢 仏光寺東町・区分テナント活用のポイント

  • 1棟を丸ごと一社に貸すのではなく、1階・2階・3階をそれぞれ独立したテナントとして貸し出す
  • 各フロアの入退去リスクを分散でき、長期的なキャッシュフローが安定する
  • 京町家改修補助金を活用し、改修費用の一部を補填
  • 建物を壊さず「残す・活かす」ことで、歴史的な価値も守られた

補助金があったから改修に踏み切れた、というのが正直なところです。「お金がないから動けない」という状況でも、制度を知っていると選択肢が広がります。

対策③ 改修費用ゼロで「現状貸し」を目指す

「補助金があるとはいえ、それでも改修にはお金がかかる。とにかく費用を出したくない」という方もいます。そういう場合に考えてほしいのが、「現状貸し」という方法です。

現状貸しとは、建物をリフォームせず、今ある状態のまま貸し出すことです。

「直さないと貸せない」は、実は思い込みかもしれません。

飲食店やカフェを出したい人、DIYで自分好みの空間を作りたい人、古い建物の趣をそのまま活かしたいアーティストやクリエイター──そういった借り手は、「きれいに直した部屋」より「味のある古い空間」を求めていることがあります。

✅ 現状貸しのメリット

  • 改修費用がかからない
  • すぐに市場に出せる
  • 内装工事は借り手負担にできる場合も
  • 税負担の軽減に直結する

⚠️ 注意点

  • 賃料は通常より低めになることが多い
  • 用途・改修の範囲を事前に明確にする
  • 修繕責任の範囲を契約書で確認

現状貸しで成功するかどうかは、「その物件に興味を持ってくれる借り手に出会えるか」にかかっています。そのためには、適切な媒体に出す必要がある。

一般の不動産ポータルサイトでは、ボロボロの現状物件はなかなか目に留まりません。でも、akimiiのようなマッチングサービスには、「古い空間」「個性的な物件」を求めている借り手が来やすいという特性があります。

空き家税で悩む前に!費用をかけずにテナントに貸し出す方法

「税金がこわい」「でも改修費用もない」「どうしたらいいかわからない」。そのループから抜け出すために、まず動いてみてほしいことがあります。

直さず「現状のまま」akimiiに登録してみる

akimiiは、建物の状態がよくなくても登録できます。「築50年以上」「雨漏りあり」「再建築不可」──そういった物件でも、登録を断られることはありません。

むしろ、そういった「普通の不動産会社では動きにくい物件」に、akimiiでは問い合わせが来ることがあります。

📬 akimiiで実際にあった「現状貸し」成立事例

事例① 高山寺エリア・築60年の再建築不可戸建て

売りに出しても全く問い合わせがなかった物件。akimiiで登録したところ、「焼き鳥店として使いたい」という事業者から提案が届き、現状のまま賃貸契約が成立。改修はすべて借り手側で実施。

事例② 池須町・元ゲストハウス(再建築不可)

インバウンド需要の落ち込みで使えなくなっていた物件。akimiiを通じて「和食店として使いたい」という海外出身の事業者と出会い、賃貸マッチングが成立。改修費用はゼロ。

事例③ 銭湯跡地(数十年放置)

「修繕費用が高額で売却も難しい」と諦めていた物件。フィットネス事業者からの提案があり、現状のまま賃貸へ。毎月の管理費を払い続ける生活から、安定した賃料収入に切り替えることができた。

「直さないと使えない」と思っていた物件が、「そのままがいい」と言ってくれる人と出会えた事例です。こういう出会いを生むためには、まず「出す」という行動が必要です。出さない限り、出会いは起きません。

「税金の不安」を、動くきっかけにする

空き家税のニュースを見て、「やばい」と焦った方は多いと思います。ただ、その「焦り」を放置するのではなく、「動くきっかけ」として使ってほしいのです。

仕事柄、空き家を持つオーナーさんと話す機会が多いですが、「早く動けばよかった」という声は何度も聞いてきました。逆に「もう少し様子を見よう」と思っているうちに、建物がボロボロになって、税金もかさんで、どにもならなくなった……そういうケースも見てきました。

空き家税は、ある意味「そろそろ本気で考えてください」というサインだと思っています。

🔖 今日からできる3つのアクション

  • ☑ 登記簿謄本で名義を確認する(法務局 or オンライン、数百円)
  • ☑ スマホで建物の写真を数枚撮っておく
  • ☑ akimiiに無料登録して、どんな提案が来るか見てみる

この3つだけ。「今日やること」はこれだけです。

よくある質問

Q. 空き家税と固定資産税は、別々にかかりますか?

はい、別々にかかります。固定資産税・都市計画税はこれまで通り課税されます。それに加えて、空き家税(非居住住宅利活用促進税)が上乗せされる形です。ただし、固定資産税評価額を基準に算出されるため、評価額が低い物件は税額も抑えられます。

Q. 空き家税の対象になるか、自分で確認できますか?

正確な判断は京都市の窓口に確認するのが確実ですが、「居住実態がない」「賃貸・売却に出していない」「放置状態にある」の3つが重なる物件は対象になりやすいと考えておくとよいでしょう。

Q. 相続登記がまだ終わっていない場合、空き家税はどうなりますか?

名義が被相続人(亡くなった方)のままであっても、実質的な管理者に課税が及ぶ場合があります。また、相続登記の義務化(2024年4月〜)と合わせて、早めの対応が必要です。司法書士や行政窓口への相談をおすすめします。

Q. 「現状貸し」でも、空き家税の対象外になりますか?

賃貸借契約が成立して、実際に貸し出している状態であれば、「居住の用に供されている(または商業利用されている)」として、課税対象から外れる可能性が高いです。ただし、条件の詳細は必ず京都市窓口に確認してください。

まとめ:空き家税は「行動のサイン」だと思って動いてほしい

子どもが学校でサッカーの話をしてくれると、思わず「ちゃんとポジション取れてたか?」って聞いてしまうんですが、空き家の問題もそれに似てるなと思っています。

ポジションを取らずに、ただピッチに立っているだけでは何も起きない。でも一歩動くと、ボールが来るルートが生まれる。空き家も同じで、「出す」「動かす」という最初のアクションがなければ、どんな可能性も生まれない。

空き家税は、「そろそろ動いてください」という社会からのサインだと私は捉えています。税負担が増える前に、まず「今の状態で出せる場所に出す」という一手を打ってほしい。費用をかけなくていい。写真一枚でいい。

🔖 この記事のまとめ

  • 空き家税(非居住住宅利活用促進税)は2026年度から本格課税スタート
  • 「放置しているだけ」の状態が最も課税されやすい
  • 売却・賃貸・活用のために動くことが、税負担軽減の最短ルート
  • 京都市には改修補助金・空き家活用補助金など使える制度が複数ある
  • 改修費ゼロの「現状貸し」という選択肢もある
  • まずは写真を撮って、akimiiに登録してみることから始められる

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