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「うちの実家は売れない」と諦める前に——空き家売却の相場をスマホで調べる方法と、買取という選択肢

2026年5月23日

空き家売却の相場をスマホで調べる方法と買取の選択肢を解説するイメージ

「どうせうちの田舎のボロ家なんて、誰もいらんやろ」

こういうため息まじりの相談が、私のところにはよく届きます。立地は不便、建物も古い。何年もそのまま放置している。そんな状況で「うちの実家は価値ゼロだ」と決めつけてしまっている方が、ほんまに多い。

正直に言います。「うちの実家なんて売れない」と決めているのは、市場ではなく、あなた自身かもしれません。

建築士・宅建士として、コトスタイルで300件超の空き家活用・店舗開業支援に関わってきた立場から言うと、その思い込みでチャンスを逃している人が本当に多い。この記事では、諦める前にスマホで相場を知る方法と、「それでも売れない」場合の出口戦略まで、現場目線でお伝えします。

「売れない」と決めているのは、市場ではなくあなた自身かもしれない

相談に来られる方は、決まってご実家の「ダメなところ」から話し始めます。

「駅から遠いし、近所にスーパーもないんです」「築50年以上で、屋根も傾いてます」「こんな田舎の家、誰が買うんやろって」

そのお気持ち、よく分かります。自分が住むとなれば不便に感じるのは当然です。ただ、世の中にはあなたが想像もしていないようなニーズが存在しています。

「不便」が誰かにとっての「最高」になる

たとえば、車やバイクいじりが趣味の人にとって、「周りに家が少なくて大きな音が出せる環境」は喉から手が出るほど欲しい物件です。静かな場所でアトリエを開きたいクリエイターにとっても、田舎の古い家は魅力的なキャンバスになる。

「不便」が「宝物」に変わる、こんなニーズがあります

  • 🔧 駅から遠い・周りに家がない→ DIY工房・楽器スタジオに最適
  • 🌱 庭が広すぎて手入れが大変→ 本格的な家庭菜園・農的暮らしをしたい人の夢
  • 古くて隙間風が吹く土間がある→ レトロな隠れ家カフェを開きたい若者の宝物
  • 🎨 築年数が古すぎる→ 京都では「古さ=希少価値」として評価される
  • 🏡 部屋数が多すぎる→ シェアハウス・ゲストハウスとして活用できる

あなたが「ダメだ」と思っているその条件が、誰かにとっては「最高のメリット」に変わる。市場のニーズは、所有者の思い込みとはまったく違うところにあるものです。

「わからない」から「価値ゼロ」と決めてしまう

なぜ思い込んでしまうのか。それは単純に、不動産の相場や今の市場の動きを「知らない」からです。人間は、よくわからないものに対してネガティブな予測を立てて自分を守ろうとします。

「どうせ売れないから、何もしなくていいや」——そうやって決断を先送りにしてしまうのが、一番もったいないパターンです。そのまま放置すれば建物はどんどん傷み、毎年固定資産税だけが消えていく。

価値がないと思い込むことで、本当に価値をゼロにしてしまっているのは、他ならぬ自分自身かもしれないんです。

空き家を放置することのリスクについては、こちらも参考にしてください。
空き家の税金——固定資産税・特定空き家指定のリスクを解説

不動産屋に行く前に、こっそり相場を知る方法がある

「じゃあ、いくらで売れるか不動産屋に聞いてみればいい」——理屈ではそうです。でも、いきなり地元の不動産屋のドアを叩くのって、めちゃくちゃ勇気がいりますよね。

「まだ売ると決めたわけじゃないのに、しつこく営業されたらどうしよう」「こんなボロ家を見せて、鼻で笑われたら恥ずかしい」

そのお気持ち、すごくよく分かります。プロを相手にするのは、素人にとって心理的なハードルが高すぎる。

誰にも知られずに「こっそり」調べるのが正解

だからこそ、私は「まずは自分でこっそり調べてみる」ことを強くおすすめしています。今は、わざわざ不動産屋に足を運ばなくても、ある程度の相場感なら自分で調べられる時代です。

誰にも名前を教えず、営業の電話もかかってこない。そんな安全な場所から、まず情報を集めてみる。「これくらいの金額で取引されているんだ」という事実を知るだけで、頭の中にあったモヤモヤした不安はスッと晴れていきます。

自分で相場感をつかんでおくことは、後々プロに相談するときにも「安く買い叩かれないための武器」になります。

スマホで1分。空き家売却の相場を調べる具体的手順

いつも使っている「あのサイト」で十分

「自分で調べるって言っても、難しい専門サイトを使うんでしょ?」と思う方もいるかもしれません。

そんなことはありません。皆さんが部屋探しでよく使う「SUUMO(スーモ)」や「HOME'S(ホームズ)」といった一般的なポータルサイトで十分です。これらのサイトは今まさに市場で動いている「生のデータ」の宝庫。プロの不動産業者も、日々の相場チェックにこうしたサイトを使っているくらいです。

ベッドで寝転びながらでも、通勤電車のなかでも、スマホさえあればたった1分で調べることができます。

「エリア」と「築年数」を近づけて検索するだけ

手順はとてもシンプルです。

📱 SUUMOで相場を調べる手順(所要時間:約1分)

  1. SUUMOを開いて「中古一戸建て」を選択する
  2. 実家がある「市区町村」にチェックを入れて検索する
  3. 「絞り込み」で実家に近い築年数・駅距離に設定する
    (例:築40年なら「築30年〜」で絞り込む)
  4. 似た条件の物件の価格帯を確認する
  5. 「こんな値段で売りに出されている人がいる」という事実を把握する

いかがですか? あなたの実家と似たような古さ、似たような立地の家が、何百万円、あるいは何千万円という値段で売りに出されていませんか?

もちろん、その値段で確実に売れるわけではありません。ただ、「同じエリアで似たような家にお金を出して買おうとする人がいる市場」だということは、はっきり分かります。それが、あなたの実家の「ポテンシャル」です。

国土交通省の「実際の取引価格」も確認できる

「売りに出ている価格」だけでなく、「実際にいくらで取引されたか」を知りたい場合は、国土交通省が公開している不動産取引情報も使えます。

不動産情報ライブラリ(国土交通省)では、実際に成立した取引価格を地図上で確認できます。

「売りに出ている価格」と「実際に売れた価格」には差があることが多いので、両方を確認しておくと、より現実に近い相場感がつかめます。

「それでも売れない」物件の出口——買取という選択肢

相場を調べてみたけど、「再建築不可」「老朽化が著しい」「接道の条件が悪い」——そういう理由で、通常の仲介では売りに出しにくい物件があるのも現実です。

そのときに知っておきたいのが「買取」という選択肢です。

買取と仲介売却の違い

比較項目
仲介売却
買取
売却価格
高くなりやすい
仲介の6〜8割程度
スピード
3ヶ月〜1年以上
1〜2週間〜1ヶ月
物件の状態
良い状態が基本
老朽・訳ありもOK
仲介手数料
あり(3%+6万円)
なし
瑕疵担保責任
引渡し後も責任あり
免責になることが多い

買取は売却価格が下がる代わりに、スピード・瑕疵担保免責・状態を問わず買い取ってもらえるというメリットがあります。「急いで現金化したい」「雨漏りが進んでいて修繕費も出せない」という場合は現実的な出口になります。

買取業者は必ず複数社で比較する

「空き家救急隊」「空き家専門買取」と名乗る業者が増えています。迅速に動いてくれる点は助かりますが、1社だけで決めると適正価格より大幅に低い価格で売ってしまうリスクがあります。

査定額が数十万〜数百万単位で変わることがある。これだけは守ってください。「複数社に見積もりを取る」——それだけで、手取りが大きく変わることがあります。

空き家の売却全般については、こちらも参考にしてください。
空き家売却の前に知っておく5つのこと——京都の相場・流れ・売れない物件の出口戦略

売却を決める前に、「可能性」を知る場所がある

ここまで読んで、「うちの実家も意外と可能性があるかも」と思い始めた方もいるかもしれません。でも、「売却か買取か、まだどちらにするか分からない」という段階の方も多いと思います。

そういう段階でこそ使ってほしいのが、akimiiです。

空き家の写真と簡単な情報を匿名でサイトに登録するだけで、「この家、こんなふうに使いたい!」というアイデアを持った人たちから直接提案が届くプラットフォームです。売るか貸すか壊すか、重い決断を下す前に、まず世の中の人があなたの実家をどう見ているかを知ることができます。

「ええやん、こんな使い方あったんや」——そんな気づきが、次の一歩を動かすきっかけになるかもしれへん、と思っています。

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空き家マッチングとは何か——空き家バンク・不動産会社との違いと選び方

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よくある質問

Q. 田舎の古い空き家でも売却できますか?

売却できる可能性は十分あります。「駅から遠い」「築年数が古い」という条件が、クリエイター・DIY好き・カフェ開業希望者などには逆に魅力に映ることがあります。まずはポータルサイトで同じエリアの類似物件を検索して、市場の需要を自分で確認してみてください。

Q. 空き家の売却相場はどうやって調べればいいですか?

SUUMOやHOME'Sなどのポータルサイトで「中古一戸建て」を選び、実家のエリアと築年数で絞り込んで検索するのが手軽です。さらに「実際に成立した取引価格」を知りたい場合は、国土交通省の不動産情報ライブラリも使えます。売り出し価格と実際の成約価格には差があることが多いので、両方を確認するのがおすすめです。

Q. 空き家買取と仲介売却、どちらが得ですか?

一概には言えません。状態が良く急がないなら仲介の方が手取りが多くなりやすい。老朽化・再建築不可・権利関係が複雑な物件や、早く現金化したい場合は買取が現実的です。ただし買取は必ず複数社から見積もりを取ること。1社だけで決めると相場より大幅に低い価格になるリスクがあります。

Q. まだ売るか貸すか決めていない段階でも相談できますか?

できます。akimiiは売却・賃貸・活用のどれに決めていない段階から使えるサービスです。写真を匿名で登録するだけで活用提案が届くため、「まず世の中の反応を見てみる」という使い方ができます。登録・閲覧は完全無料で、営業電話もありません。

Q. 空き家の査定を不動産会社に依頼すると、売ることになりますか?

査定はあくまで「価格を知る」だけの行為であり、売却の決定とは別です。ただし、不動産会社によっては成約に向けた話が進みやすい雰囲気になることもあります。まず自分でポータルサイトの相場を確認してから査定に臨むと、冷静に判断できます。

まとめ——「価値ゼロ」と決めたのは誰ですか

「うちの実家なんて価値ゼロだ」と決めつけて思考停止してしまうのは、今日で終わりにしてみませんか。

価値があるかないかを決めるのは、あなたではなく「市場」です。そして市場の声は、手元のスマホでたった1分検索するだけで、こっそり覗き見ることができます。

📌 この記事のまとめ

  • 「田舎だから価値ゼロ」は思い込み。不便な条件が誰かの宝物になることがある
  • 相場はSUUMO・HOME'Sで自分でこっそり調べられる。まず知ることが武器になる
  • 実際の成約価格は国土交通省の不動産情報ライブラリで確認できる
  • 売れない物件には「買取」という出口がある。複数社への見積もりが必須
  • 売却か活用か決める前に、akimiiで「世の中の反応」を知る方法がある

わからないから不安になる。不安だから放置してしまう。その悪循環を断ち切るために、まずは今日、実家のエリアをポータルサイトで検索してみてください。

「あれ? 意外といけるかも」と思えたなら、それが実家の新しい未来をつくる最初の一歩になるかもしれへん、と私は思っています。

「売れないと思っていた家が、誰かの夢になる」
そんな話を、一緒につくりませんか。

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穴澤陸平

穴澤 陸平(あなざわ ろっぺい)

一級建築士 / 宅地建物取引士 / MBA|コトスタイル株式会社・グッドランプ株式会社 代表

コトスタイルとして京都・関西を中心に300件超の店舗開業・空き家活用支援に携わる。建築・不動産・経営の複合的な視点から、空き家の可能性を広げることを専門とする。

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